風が吹けば桶屋が儲かる

 




 

ある事柄によって全く関係がないと思える銘柄が急騰したり急落するという格言です。

 

この格言の由来は江戸時代の浮世草子『世間学者気質(かたぎ)』巻三(無跡散人著)が初出で、原文は
「今日の大風で土ほこりが立ちて人の目の中へ入れば、世間にめくらが大ぶん出来る。そこで三味線がよふうれる。そうすると猫の皮がたんといるによって世界中の猫が大分へる。そふなれば鼠があばれ出すによって、おのづから箱の類をかぢりおる。爰(ここ)で箱屋をしたらば大分よかりそふなものじゃと思案は仕だしても、是(これ)も元手がなふては埒(らち)明(あか)ず」
(無跡散人『世間学者気質』より転載)
つまり、
「風が吹いて土ぼこりが立つと、砂や塵が人の目に入るために盲人が増えます。
盲人は職として三味線を弾くので三味線を買います。
三味線が増えると猫の皮が必要になるため猫が殺されるため、ネズミが増えてしまいます。
ネズミは桶をかじるため、桶を買う人が多くなって桶屋が儲かる。」
ということです。
相場は連想で買われたり売られたりするということの例え話で、アンテナは常に張り巡らせておくことが大切なのです。